さよならピアノソナタ

さよならピアノソナタ知名度が相当低いラノベ。そして私がさっき買ったラノベ。作者は杉井光
杉井光ラノベと言えば先日*1アニメ化した神様のメモ帳が有名である。岸田メルがイラスト描いてるあれね。
一方で、こっちはあまり注目されない。というか、糞マイナー。名前は神様のメモ帳に挟まってた広告で知ってたけど、売ってるところは見たことがなかった。いつか読みたいとは思っていたし、図書室の購入希望図書にぶち込んでみたりもしたけど、結局それは通らず、私は本作を読む機会に恵まれなかった。*2
その糞マイナーなラノベが、本屋に行ったらあった。神様のメモ帳と並んで。
さぞかし売れ行きは悪いだろう。タイトルといい絵といい、真面目で繊細なシリアスな作品という印象しか与えない。故に、ただただ萌えを好む単細胞生物「オタク」がこれを買うとは思えない。
が、読みたかった私は、とりあえず一巻だけ買ってみたのだった。つーか、あのシリアス感溢れる絵は、私なんかを釣り上げるには丁度良い。
いや、外れないのは分かってたんだけど、流石に一気に買う勇気は。
以上前置き、以下レビュー。
 
内容はボーイミーツガールとの事であるが、まあそう言われたらそうなんですねと納得するけど、何も知らずにお前がこの小説説明しろと言われたら、多分そうは答えない。
 
ところで、ヘタレっぽいくせに芯が強いというのは、かなりカッコいい。惚れる女の気持ちも分かる。
分かるが、純粋なヘタレな私からすると、少しイラっとくる構図でもある。だから、やれ環境に恵まれ過ぎだのどうだのと、物言いをつけたくなる。
まあ、それでもヘタレもどきは私の大好きな構図である。イラっとくる感じまで含めて好き。我ながら変態だとは思う、がもう好き嫌いの問題である。嫉妬すると共に憧れてしまうのは、やはり私がヘタレ故なのか。
 
杉井光は、ラノベ界屈指のヘタレもどき書きだ。それは、神様のメモ帳を読んで何となく知っていた。だから、氏が神様のメモ帳みたいな、推理とか探偵とか、兎に角何でもいいのだけどそういうロディック要素抜きに、純粋に恋愛をテーマに恋愛物を書いたら、確実に凄い物が出来る。私は、挟んであった広告で、初めて本作を知った時から、そういう予測をしていた。
もっとも、文章にしてしまうと凄そうな予測だが、実はそれは無意識下でやっていた。書いてみて初めて気がついたのである。
 
今日(執筆時、ブログ更新時にはもう翌日となる)本書を読んで、私は自分の予想が正しかったことを確信した。こりゃ、凄いや。
 
  
とまあ色々書き連ねましたが、如何せん人間はそれぞれ感性が違いますので、合う合わないはあります。私が★換算で五評価した作品に★零をつける人はいます。別に悪い事じゃありません。
ま、とりあえず読んでみて決めれば良いじゃない。

さよならピアノソナタ (電撃文庫)

さよならピアノソナタ (電撃文庫)

今、ラノベ界で指折れる作家っていうと、この杉井光と、あと他に鴨志田一くらいか。

*1:といってもう半年以上前

*2:一人で十冊以上入れて、購入枠を食いつぶした彼女に説教をしそびれていた。下校しながら読書する変態である。今度会ったら文句の一つも言って、自分が枠から追い出したラノベを突きつけてやろう。明日までに返せとか言って。