普通のスピーカーを平面スピーカーに改造

皆様は、ヤマハのNS-460というスピーカーをご存知だろうか。
  
  
  
  
  
  
知ってたら変態です。
  
  
仕様等(外部サイト)
上のサイトの、宣伝から引用した文章がなんとも恥ずかしいのである。あの時代ってああだったんだな・・・と妙に納得させる文章である。書いた人は絶対に今頃赤面してるだろうし、引用した人も引用した人で、引用してて恥ずかしかった筈である。
  
とまあ、そんなことはどうでもよくて、どうして私がそんなスピーカーを知っているのかというと、近所のハードオフで3000円(二本)で売ってたからである。ツイーターとウーハーのセンターキャップがつぶれてるジャンクだけど。その時は2割引で、ちょっと安くなってた・・・買うしかないよね。自転車で運べるサイズは、あれが限界です。道行く人の視線が痛かった・・・
  
結局ツイーターは分解して裏から押して直し、ウーハーは潔くセンターキャップひっぱがして修理完了としてしまったのだが、修理完了して聴いてみたら・・・これが酷い音なのよ。シャンシャン五月蝿いシンバル、イマイチ腰が高くて、100Hzですとんと落ちてるウーハー。一言で表現するなら
なんだこりゃwww
です。ミニコンポの方が百倍マシです。
当然、実は製造後30年経ってたりする哀れなns-460は、3000円*1を無駄にしてたまるか、と目を充血させたオーナーの手による魔改造を受け*2、ネットワークバイパス、マルチアンプ駆動、ツイーター分離、振動板張替え、吸音材増量、その他ありとあらゆる、思いつく限りの手術を施されて、やっと一人前の音楽を奏でるようになった・・・のだが
それでも納得しない駄オーナーは、究極の改造を決意したのであった。振動板の平面化である。平面振動板スピーカーにすれば、音のバランスが取れると判断したのだ。*3
  
  
ところで、平面スピーカーには二種類ある。元々コーン型のスピーカーに発泡樹脂(スチロール系の軽い奴)を充填して平面を出したタイプと、元々平面型の振動板を駆動するタイプである。
元々コーン型のこのスピーカーを改造するのなら、発泡樹脂を充填してしまうのが良さそうである。
発泡樹脂が入手出来ればな
そんなマニアックな素材を入手する手段は持ち合わせていない。だから、結局振動板を張り替えて、平面振動板と取り替える事にした。丈夫な平面の板なら、ケント紙で作れる。
  
(実は、素材が入手できないという情けない理由から下したこの判断は科学的にも正解。発泡樹脂はそれなりに重いので、もしこれを充填したりしたら重量増加で元々ついてるマグネットでは駆動できなくなる。その点、張替えだと同じ面積の紙と張り替えるだけで同じ重量・・・ウマー)
  
  
・・・さて、元々の磁石のパワーを考えると、重い素材は使えない。よって素材は紙である。重量は紙の厚みに比例するので、薄い紙を使うしかない。自分は画用紙を使いました。
画用紙を丸く切り抜いて、そのまま振動板にしてもいいが、ぺなぺなってなっちゃってマトモに鳴らないのは目に見えてる。補強せねば

写真はないので図解すると、画用紙の切れ端で作った補強材である。直径20cmのコーンなら幅2cmの紙を折って使用し、10cmのコーンなら1cmの紙を折って使用するべし。5cmは・・・いや、1cmでいいや。
兎に角、8本(一本は橋渡ししてるから実質6本+ロング一本ね)の補強材を入れるだけで、面白いくらいに強度が上がる。接着には木工用ボンドを使うこと。中央の張り合わせは適当に工夫するべし。
  
ふぅ、これで振動板は出来た。あとは張り替えるだけである。
  
  
  
張替えも図解する。写真なんかとってない。

①通常のコーンスピーカーの断面図、フレーム等は省略した。
②センターキャップを除去し、同時にボイスコイルを延長する。延長に使う素材は、適度に軽い紙筒なら何でもいい。画用紙で筒を作っても良い。私はトイレットペーパーの芯を使った。
③平面振動板を上にのっける。でもって接着する。円周部分も、オリジナルの振動板と接着する。恐らく補強材が邪魔をするので、適宜切り込みを入れるべし。
④オリジナルの振動板を除去する。
  
先にオリジナルの振動板除去してから平面振動板乗せたほうが、作業効率が良いと思ったそこの貴方、やれるもんならやってみると良い。0.2mmの精度で振動板を固定しないと、ボイスコイル擦るので注意。
  
写真はやっぱり無い。出来上がりのルックスが微妙なのだ。

*1:二割引だから「2400円だね

*2:元が酷いんだから躊躇する理由は無い!

*3:逆に言えば、平面振動板にでもしないとバランスが取れない音だったわけで。そういう音が分からない人は改造しちゃメッ、というか知りませんよ俺は